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生誕 80 周年 クロード・ミレール映画祭 *「週末こども映画館」対象作品(『なまいきシャルロット』)/「うえだ子どもシネマクラブ」上映作品(『なまいきシャルロット』)

過去の上映作品
[上映日程]2/25~3/10(休映:2/27、3/6)

“ ただ自由になりたかった ”

J・L・ゴダール、J・ドゥミ、F・トリュフォー…
ヌーヴェル・ヴァーグの正統な後継者・クロード・ミレール
伝説の名作群をHDリマスター版で一挙公開!

ロベール・ブレッソン、ジャン=リュック・ゴダール、ジャック・ドゥミ、フランワ・トリュフォーら映画史に燦然と輝くフランス映画の巨匠たちの助監督や製作主任としてキャリアをスタートさせたクロード・ミレール。監督デビュー後、圧倒的な手腕を示し、ヌーヴェル・ヴァーグの正統な後継者と呼ばれた彼は、巧みな演出術で、俳優たちの魅力を最大限に引き出した。シャルロット・ゲンズブールは彼に見出され名優の第一歩を踏み出し、ミシェル・セロー、リュディビーヌ・サニエなどは彼の演出によって新たな境地を切り拓いた。
ミレールが好んで撮ったのは、繊細でありながらエネルギッシュに生きる若者の心情や、人間の心に潜む理屈では割り切れない複雑な感情。周りとの関係性や状況によって揺れ動く人間の心理を独自の作家性で描きながら、観客との共感を常に意識し映画を作り上げてきた。生誕80周年を迎える本年、本邦劇場初公開作品を含む伝説の名作たちをHDリマスター版で一挙公開!

[上映作品]
『なまいきシャルロット』L’ÉFFRONTEE (1985)
『勾留』GARDE À VUE (1981)
『伴奏者』L’ ACCOMPAGNATRICE (1992)
『ある秘密』UN SECRET (2007)

主催・配給:ノーム

[鑑賞料金]
『なまいきシャルロット』のみ「週末こども映画館」対象作品につき、お子様同伴の大人1名1,200円/その他通常通り

[上映スケジュール]

[公式サイト]
claudemiller80.com

『なまいきシャルロット』L’ÉFFRONTEE
[1985年/フランス/92分] 
監督・脚本:クロード・ミレール
脚本:リュック・ベロー、ベルナール・ストラ、アニー・ミレール
撮影:ドミニク・シャピュイ
出演:シャルロット・ゲンズブール、ジャン=クロード・ブリアリ、ベルナデット・ラフォン
© TF1 FILMS PRODUCTION – MONTHYON FILMS – FRANCE 2 CINEMA

「この町を出て自由になりたい。」反抗期真っ只中の少女は、町にやってきた同じ歳の天才ピアニストと出会い、外の世界を夢見る。カーソン・マッカラーズの小説「結婚式のメンバー」を元に、多感で繊細な少女のひと夏を描いた思春期映画の傑作。本作でデビューしたシャルロット・ゲンズブールは、史上最年少の14歳でセザール賞新人女優賞を受賞。思春期特有のコンプレックスや苛立ちを抱える少女を、瑞々しく好演した。

*1986年セザール賞助演女優賞・新人女優賞、1985年ルイ・デリック賞 受賞

『勾留』GARDE À VUE
[1981年/フランス/84分]
監督・脚本:クロード・ミレール
脚本:ジャン・エルマン
台詞:ミシェル・オーディアール
撮影:ブルーノ・ニュイッテン
出演:リノ・ヴァンチュラ、ミシェル・セロー、ロミー・シュナイダー、ギイ・マルシャン
©1981 – TF1 FILMS PRODUCTIONS – TF1 DROITS AUDIOVISUELS

大晦日の夜、幼女連続レイプ殺人の容疑をかけられた公証人。決定的な証拠が見つからない中、彼が犯人だと信じて疑わない刑事は尋問を続けるが、物語は思わぬ方向へ展開していき…。リノ・ヴァンチュラ、ミシェル・セロー、ロミー・シュナイダーら、名優たちが織りなす緊迫感あふれるサスペンス。セローはセザール賞主演男優賞を受賞。2000年に『アンダー・サスピション』としてリメイク。

*1982年セザール賞主演男優・編集・助演男優・脚本賞、1981年モントリオール世界映画祭最優秀脚本賞 受賞

『伴奏者』L’ ACCOMPAGNATRICE
[1992年/フランス/110分]
監督・脚本:クロード・ミレール
脚本:リュック・ベロー
撮影:イヴ・アレグロ
出演:ロマーヌ・ボーランジェ、リシャール・ボーランジェ、エレナ・サフォノヴァ、サミュエル・ラバルト、ベルナール・ヴェルレー
©1992 STUDIO CANAL – France 3 Cinéma

第二次大戦時、ドイツ占領下のパリで世界的オペラ歌手の伴奏者となった貧しい20歳のピアニスト。彼女はオペラ歌手への羨望と嫉妬を胸に秘めながらも仕事に励むが、時代は彼女たちに人生の選択を迫り…。大人になる寸前の女性の複雑な心の揺らぎを、大きな時代のうねりの中に描いた愛憎劇。原作はニーナ・ベルベローワの同名小説。

*1993年イスタンブール国際映画祭国際批評家連盟(FIPRESCI)賞・審査員特別賞、1993年ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞受賞

『ある秘密』UN SECRET
[2007年/フランス/107分]
監督・脚本:クロード・ミレール
脚本:ナタリー・カルテル
撮影:ジェラール・ド・バティスタ
出演:セシル・ドゥ・フランス、リュディヴィーヌ・サニエ、マチュー・アマルリック
©UGC YM – FRANCE 3 CINEMA – INTEGRAL FILM

あるユダヤ人家族。父親の愛情を感じられない病弱な少年は、両親が何か隠し事をしていると疑っている。第二次大戦を生き抜いた両親の秘密が、過去と現在を往来して紐解かれていく。フィリップ・グランベールの自伝的小説が原作の、ミレール晩年期の最高傑作と評される重厚な人間ドラマ。セシル・ドゥ・フランス、リュディヴィーヌ・サニエ、マチュー・アマルリックら当時の若手実力派が顔を揃えた。

*2008年セザール賞助演女優賞、2007年モントリオール世界映画祭最優秀作品賞、2008年ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞受賞

クロード・ミレール Claude Miller

クロード・ミレールは、1942年2月20 日、ユダヤ人の両親のもと、ドイツ占領下のパリに生まれる。幼い頃から映画に興味を持ち、多くの巨匠たちを輩出する名門映画学校IDHE((現 FEMIS)に通う。初めて実践的な映画制作の経験を積んだのは、兵役中、フランス軍の映画部門。兵役の後フランスの著名な映画作家の助監督になり、ロベール・ブレッソン『バルタザー ルどこへ行く』(66)、ジャン=リュック・ゴダール『ウィーク エンド』(67)、ジャック・ドゥミ『ロシュフォールの恋人たち』(67)などに携わる。最も影響を受けた監督はフランソワ・トリュフォー。『暗くなるまでこの恋を』から『アメリカの夜』まで製作主任を務めた。監督としては34歳でデビュー。長編『いちばん上手い歩きかた』(75, 原題:LE MEILEURE FACON DE MARCHER/日本未公開)を撮り、セザール賞6部門(主演男優賞、監督賞、作品賞など)にノミネート。85年、シャルロット・ゲンズブールを主演に迎えた『なまいきシャルロット』で新境地を開く。
短編を含む20本の映画を世に残し、2012年70歳で生涯を閉じた。

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