ようこそ、革命シネマへ

過去の上映作品
[上映日程]6/1~12(休映:6/4、8)

“ もう一度、愛する映画を、みんなで。”

表現の自由が奪われ、映画産業が崩壊したスーダンで、映画館復興に向けて動き出す老映画人たちの物語

[解説]
スーダン独立(1956年)直後、1960〜70年代に海外で映画を学び、スーダンで映画作家となった人物たちがいる。イブラヒム・シャダッド、スレイマン・イブラヒム、エルタイブ・マフディ、マナル・アルヒロの4人だ。彼らの作品は海外でも高く評価され、切磋琢磨しあう仲間たちだった。1989年、映画製作集団「スーダン・フィルム・グループ」を設立するが、同じ年に軍事独裁政権が誕生し、言論の自由をはじめ様々な表現の自由が奪われる。かつて彼らが作った映画も発禁処分にあい、思想犯として拘禁されたり、国外への亡命を余儀なくされていた。時を経て、4人は母国で再会を果たすが、スーダンの映画産業はすでに崩壊し、かつてあった映画館もなくなっていた。彼らは映画館の復活を目指して行動を開始する。公共の場での映画上映は、スーダンでは困難を極めるものだったが、たとえ何かを犠牲にしたとしても映画への愛を貫くことに決めたのだ。これまでの苛酷な人生と同様、様々な障壁にぶつかりながらも、冗談を飛ばし、陽気に笑い合いながら、力を合わせていく4人の映画人たち。彼らが失ったもの、そして作りたいと願った映像を通して、愛する国の美しさや恐怖が浮き彫りになっていく。

[あらすじ]
2015 年、スーダンの首都ハルツーム近郊。度重なる停電により、すでに何日も電気は復旧しないままだった。イブラヒム、スレイマン、エルタイブ、マナルの4人は、暗闇に乗じて映画撮影の真似事を始める。それは、アメリカ映画史に残る傑作『サンセット大通り』の名ラストシーンだった。すでに還暦を過ぎた4人は、スーダンで映画作家として活躍していた45年来の友人だ。1989年、独裁政権の誕生により映画産業が崩壊し、長らく離散していたが、母国に戻り再会を果たす。郊外の村を訪れて細々と巡回上映を続けていたが、長年放置されていた屋外の大きな映画館の復活を目指して動き始める。映画館主や機材会社と交渉し、街の老若男女に観たい映画のアンケートを取り、着々と準備を進めていくのだが……

『ようこそ、革命シネマへ』
[2019年/フランス=スーダン=ドイツ=チャド=カタール/アラビア語/ビスタ/97分]
監督・撮影:スハイブ・ガスメルバリ
出演:イブラヒム・シャダッド、スレイマン・イブラヒム、エルタイブ・マフディ、マナル・アルヒロ、ハナ・アブデルラーマン・スレイマン
原題:TALKING ABOUT TREES
日本語字幕:稲田嵯裕里
アラビア語監修:岡崎弘樹
協力:ワールドシアタープロジェクト、日本国際ボランティアセンター、関広尚世
提供:アニモプロデュース、朝日新聞社 
配給:アニモプロデュース
© AGAT Films & Cie – Sudanese Film Group – MADE IN GERMANY Filmproduktion – GOÏ-GOÏ Productions – Vidéo de Poche – Doha Film Institute – 2019

◎公式サイト:animoproduce.co.jp/yokosokakumei

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