アンデス、ふたりぼっち *PICK UP MOVIE/オープンダイアローグ対象作品

過去の上映作品

[上映日程]1/28~2/24(休映:1/30、2/6、11~13、20)

ペルー、標高5000メートルの高地に暮らす老夫婦、そしてリャマ———
息子の帰りを山に祈る

ペルー映画の俊英が静かに描き出す、小津安二郎を彷彿とさせる雄大な自然とふたりだけの宇宙

[INTRODUCTION]
本作は、ペルー映画史上初の全編アイマラ語長編映画として話題となり、ペルー本国では3万人以上の観客を動員する大ヒット。アカデミー賞やゴヤ賞のペルー代表作品に選出されるなど国内外で高い評価を受け、近年、ペルー映画の最高作と評された。監督は、ペルー南部プーノ県出身のオスカル・カタコラ監督。本作で、アイマラの文化・風習の中に、私たちが存在を知りながらも目を背けていた現実を、雄大なアンデスの自然と共に痛烈に描いた。ペルーのシネ・レヒオナル(地域映画)の旗手として今後の活躍を期待されていたなか、2021年11月、2作目の撮影中に34歳の若さでこの世を去ってしまう。本作が長編初作品であると同時に遺作となった。撮影は、標高5,000メートル以上の雪に覆われたプーノ県マクサニ地区アリンカパックで5週間にわたって行われた。原題の“WIÑAYPACHA”は、アイマラ語で「永遠」を意味し、時間の経過と終わることのなく何度も戻ってくる循環を表現している。

[STORY]
標高5,000mを越える社会から遠く離れた場所にふたり。都会に出た息子の戻りを待つパクシとウィルカ。アイマラ文化の伝統的な生活の中で、リャマと羊と暮らしていた。寒い夜を温めてくれるポンチョを織り、コカの葉を噛み、日々の糧を母なる大地のパチャママに祈る。ある日、飼っていた羊がキツネに襲われてしまう。さらに、マッチを買いにいった夫・ウィルカはその途中に倒れてしまう…。都会に出た息子の帰りを待つふたりにやがて訪れる衝撃のラスト──

『アンデス、ふたりぼっち』
[2017年/ペルー/アイマラ語/86分]
監督・脚本・撮影:オスカル・カタコラ
編集:イレーネ・カヒアス
出演:ローサ・ニーナ、ビセンテ・カタコラ
原題:WIÑAYPACHA/英題:ETERNITY
日本語字幕:新谷和輝/アイマラ語監修:藤田護
©2017 CINE AYMARA STUDIOS.

ピックアップ記事

関連記事一覧

Facebook