ミス・マルクス *10月のPICK UP MOVIE

過去の上映作品
[上映日程]10/2~15(休映:10/4)

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カール・マルクスの娘エリノア。
その知られざる激動の半生が、今明かされる──

[解説]
19世紀を代表する哲学者、経済学者カール・マルクスの娘エリノア・マルクス。マルクス家の伝説の3姉妹の末娘であり、女性や子供たち、労働者の権利向上のため生涯を捧げ、43歳の若さでこの世を去ったエリノアの、時代を先駆けた女性活動としての知られざる激動の半生を初めて映画化したのが本作『ミス・マルクス』だ。
主人公エリノアに扮するのは『エンジェル』(07)、『つぐない』(07)のロモーラ・ガライ、エイヴリング役に『戦火の馬』(11)のパトリック・ケネディほか英国を代表する実力派俳優が集結。
監督・脚本を手掛けたのは、イタリア出身のスザンナ・ニッキャレッリ監督。ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門作品賞を受賞した前作『Nico, 1988』(17)で発揮した音楽センスをもって、エリノアの生き様にアメリカのパンクロック・バンド、ダウンタウン・ボーイズの楽曲を重ねた大胆な演出で、2020年ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門でベストサウンドトラックSTARS賞を含む2冠に輝き、2021年ダヴィッド•ディ•ドナテッロ賞11部門ノミネート、3冠受賞を果たしている。

[あらすじ]
1883年、イギリス。最愛の父カールを失ったエリノア・マルクスは劇作家、社会主義者のエドワード・エイヴリングと出会い恋に落ちるが、不実なエイヴリングへの献身的な愛は、次第に彼女の心を蝕んでいく。社会主義とフェミニズムを結びつけた草分けの一人として時代を先駆けながら、エイヴリングへの愛と政治的信念の間で引き裂かれていくエリノアの孤独な魂の叫びが、時代を越えて激しいパンクロックの響きに乗せて現代に甦る。

エリノア・マルクス Eleanor Marx(1855-1898)
イギリス、ロンドン生まれ。子供時代から政治に強い関心を持ち、父の死後、その遺作や「資本論」英語版の刊行を手掛けた。また、「ボヴァリー夫人」やヘンリック・イプセンの戯曲を最初に英訳するなど文学作品や演劇作品の翻訳・上演にも注力、俳優としてイプセンの「人形の家」のノラを演じるなど演劇人でもあった。

『ミス・マルクス』
[2020年/イタリア=ベルギー/英語・ドイツ語/ビスタ/107分] 
監督・脚本:スザンナ・ニッキャレッリ
出演:ロモーラ・ガライ、パトリック・ケネディ、ジョン・ゴードン・シンクレア、フェリシティ・モンタギュー、フィリップ・グレーニング
原題:Miss Marx 
字幕:大西公子 
後援:イタリア大使館、イタリア文化会館、ベルギー大使館 
配給:ミモザフィルムズ
©2020 Vivo film/Tarantula  

◎公式サイト:missmarx-movie.com

◎PDF版は下記よりダウンロードできます。(1.9MB)

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Photo by Emanuela Scarpa / Photo by Dominique Houcmant

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