苦い涙

過去の上映作品
[上映日程]11/25、28、30、12/2、6、8

“ 人は愛するものを殺す 〜でも誰も死なない〜 ”

R・W・ファスビンダーの名作『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』を自由に翻案
エゴイスティックな愛に翻弄される、美しい青年と映画監督のパワーゲーム

[INTRODUCTION]
『Summer of 85』『すべてうまくいきますように』など話題の第72回ベルリン国際映画祭のオープニングを華々しく飾った本作は、オゾン監督が『焼け石に水』以来20年ぶりに、鬼才ファスビンダーの名作『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』(1972)の再創造に挑んだ。現代的な視点とオゾン特有の美意識に基づくアレンジが施され、風刺やユーモアをふんだんに織り交ぜた語り口は驚くほど軽やか。刺激的なヴィジュアルと音楽など、見どころの尽きない濃密でエモーショナルなメロドラマが完成した。アート映画の愛好家で、ファスビンダー好きで知られる鬼才、ジョン・ウォーターズ監督は、毎年発表している私的な映画ベストテンの2022年版にて、本作を「圧倒的なベストワン」に選出している。
物語の舞台をアパルトマンの一室に限定した本作は、すでに映画監督として成功しながらも、プライベートでは孤独と不安に苛まれている主人公ピーターの姿を通して、愛というものの本質をあぶり出していく。

[STORY]
著名な映画監督ピーター・フォン・カントは、恋人と別れて激しく落ち込んでいた。助手のカールをしもべのように扱いながら、事務所も兼ねたアパルトマンで暮らしている。ある日、3年ぶりに親友で大女優のシドニーが青年アミールを連れてやって来る。艶やかな美しさのアミールに、一目で恋に落ちるピーター。彼はアミールに才能を見出し、自分のアパルトマンに住まわせ、映画の世界で活躍できるように手助けするが…。

『苦い涙』
[2022年/フランス/フランス語・ドイツ語/シネスコ/5.1ch/85分]PG12
監督・脚本:フランソワ・オゾン
出演:ドゥニ・メノーシェ、イザベル・アジャーニ、ハリル・ガルビア、ステファン・クレポン、ハンナ・シグラ、アマント・オディアール
原題:PETER VON KANT
日本語字幕:手束紀子
配給:セテラ・インターナショナル
© 2022 FOZ – France 2 CINEMA – PLAYTIME PRODUCTION ©Carole BETHUEL_Foz

[上映時間]

[公式サイト]
cetera.co.jp/nigainamida

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