トニー滝谷 4Kリマスター版【4/17~】

今後の上映作品
[上映日程]2026年4月17日(金) 〜 *休映:未定

孤独と喪失を描く、市川準監督『トニー滝谷』
公開から21年の時を経て、4Kリマスター版となってスクリーンに帰還

[INTRODUCTION]
村上春樹の短編小説「トニー滝谷」(文藝春秋刊「レキシントンの幽霊」所収)を、市川準監督がメガホンを取り、2005年に映画化した『トニー滝谷』。その静謐で美しい画作りが高く評価され、“伝説的な一本”として語り継がれてきた本作が、公開から21年の時を経て4Kリマスター化された。
本作は、『BU・SU』(87)、『つぐみ』(90)、『東京夜曲』(97)などを手がけた市川準監督が、長年にわたり愛読してきた村上春樹作品の中でも、映画化への思いを温め続けてきた短編小説「レキシントンの幽霊」所収の「トニー滝谷」を、念願かなって映像化した作品である。トニー滝谷という名の、孤独な人生を歩む男性を主人公に、愛する女性と巡り合えた幸福なひととき、そしてその後に訪れる喪失を、静かに描き出す。
イッセー尾形は、主人公・トニー滝谷と、彼の父である滝谷省三郎の一人二役を演じ、宮沢りえは、トニーの妻・A子と、妻の死後に彼の前に現れる女性・B子という二役を演じている。また、本編のナレーションは西島秀俊が担当。坂本龍一が手がけた音楽は、ピアノを基調とした密やかな旋律で、作品全体に漂う孤独感を繊細に表現している。空気に色がついているかのような独特の色調と、静謐で美しい画作りが絶賛された本作は、第57回ロカルノ国際映画祭にて、審査員特別賞、国際批評家連盟賞、ヤング審査員賞をトリプル受賞するなど、国内外で高い評価を獲得した。
4Kリマスター版の制作にあたっては、市川監督の信頼を受け、ポストプロダクション全般を任されていた撮影監督・広川泰士の指示のもと、白黒とカラーの間ある中間色を再現するためのグレーディング作業を重ね、唯一無二の透明感を湛えた映像世界が完成。また音響面では、本作を含め長年にわたり市川作品を支えてきた録音技師・橋本泰夫が、サウンドエディターの野村みきとともに、オリジナル音源をベースに、4K版に対応した音作りを施している。
併せて解禁されたポスタービジュアルは、2005年公開当時のアートディレクター・柿木原政広自身が新しく手掛けたもの。かつてA子の衣装部屋であった無機質な空間を舞台に、上部には横たわるトニー滝谷の孤独な姿、下部にはB子の姿を捉えた印象的な一枚となっている。静謐で張りつめた空気感が、4Kリマスターによっていっそう鮮明に浮かび上がる。

[STORY]
戦後の東京。孤独な幼少期を送り、成長したトニー滝谷はデザイン会社に就職し、イラストレーターとして黙々と働く日々を送っていた。ある日、彼は偶然出会った女性・A子と結婚し、長く続いていた孤独な時間は終わりを迎える。明るく優しいA子は、衣服を買い集めることに強い執着を持っていたが、トニーはその癖を理解しきれないままも、静かに受け入れ、穏やかな結婚生活を続けていた。しかしある日、A子は不慮の事故で命を落としてしまう。深い喪失感に耐えられないトニーは、彼女の残した大量の服を前に、A子の代替を求めるようになる。そして、A子によく似た女性・B子をアシスタントとして雇い、彼女にその服を着てもらうことで、妻の死に慣れようとするのだが……

『トニー滝谷』4Kリマスター版
[2004年/日本/ビスタサイズ/カラー/モノラル/75分]
監督・脚本:市川準 
原作:村上春樹著「トニー滝谷」(文藝春秋刊「レキシントンの幽霊」所収)より
出演:イッセー尾形、宮沢りえ 
ナレーション:西島秀俊
音楽:坂本龍一
撮影:広川泰士
配給:アンプラグド
©CONTENTS POTENTIAL Inc.

★第57回ロカルノ国際映画祭 審査員特別賞・国際批評家連盟賞・ヤング審査員賞 受賞

[公式サイト]
unpfilm.com/tony4k

[上映時間]
*準備中

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