ネリーに気をつけろ!ネリー・カプラン レトロスペクティヴ【順次公開】*特集上映

今後の上映作品
[上映日程]順次公開

“ 破壊的喜劇闘争、開始! ”

アベル・ガンスに信頼され、ドン・シーゲルを勇気づけ、パブロ・ピカソを仰天させた不世出の映画作家ネリー・カプラン。ヌーヴェルヴァーグの周縁で見落とされた彼女の作品は、いまこそ驚くべき新鮮な輝きをまとっている。美術、文学、シュルレアリスムへの造詣に裏打ちされた傑作コメディの数々が、ようやく<(再)発見>される!

「オトコ社会のみなさん、笑っていられるのも今のうち」ネリー・カプラン

[上映作品]
『海賊のフィアンセ』(1969)
『パパ・プティ・バトー』 (1971)
『シャルルとリュシー』 (1979)
『愛の喜びは』(1991)

提供:東映ビデオ
配給:グッチーズ・フリースクール
© 1969 Cythère films – Paris © 1971 Cythère films – Paris © 1979 Cythère films – Paris
© 1991 Cythère films – Les studios de Boulogne – Pathé cinema

[公式サイト]
nellykaplan.jp

[上映時間]
*準備中

作品紹介

『海賊のフィアンセ』La fiancée du pirate
[1969年/フランス/ビスタ/カラー/107分]
監督:ネリー・カプラン 脚本:ネリー・カプラン、クロード・マコフスキー、ミシェル・ファブル 撮影:ジャン・バダル 音楽:ジョルジュ・ムスタキ 主題歌:バルバラ“Moi, je me balance” 製作:ネリー・カプラン、クロード・マコフスキー 出演:ベルナデット・ラフォン、ジョルジュ・ジェレ、アンリ・ザルニアック、ルイ・マル、クレア・モーリア、ジュリアン・ギオマール、パスカル・マゾッティ、ジャック・マラン、ミシェル・コンスタンタンほか

保守的な村社会から除け者にされるマリーと母。母の死をきっかけに、マリーは村人たちを相手に売春行為をはじめる。男たちを利用して稼いだ金を、必要のない商品の購入で浪費し、彼女のあばら家はモノであふれていく。トリュフォー『私のように美しい娘』、ユスターシュ『ママと娼婦』などで知られるベルナデット・ラフォン主演。ピカソは本作を「ルイス・ブニュエルの最高傑作並みの作風だ」と称賛。カプラン曰く「異端審問官たちを火刑にする現代の魔女の物語」。国内劇場初公開。

『パパ・プティ・バトー』Papa les petits bateaux…
[1971年/フランス/ビスタ/カラー/102分]
監督:ネリー・カプラン 脚本:ネリー・カプラン、クロード・マコフスキー、ルネ・ギョネ 原作:ジャン・ラボルド “Bande de raptés” 撮影:リカルド・アロノヴィッチ 音楽:アンドレ・ポップ 製作:ネリー・カプラン、クロード・マコフスキー 出演:シーラ・ホワイト、ミシェル・ブーケ、ジュディット・マーレ、ミシェル・ロンズデール(マイケル・ロンズデール)、ピエール・モンディ、シドニー・チャップリンほか

マルクとその一味は、鈍くさいギャング集団。彼らは大富豪の令嬢クッキーを誘拐する。しかし聡明で蠱惑的なクッキーは、ギャングの構成員を次々と誘惑し、彼らを骨抜きにしていく。そこを付け狙う第三者まで現れ、狂おしいほど滑稽な抗争に発展する。タイトルは童謡 “Maman les petits bateaux” (ママ、小さなお船は)をもじったもの。ミシェル・ブーケ、ミシェル(マイケル)・ロンズデールら名優が脇を固める。国内劇場初公開。

『シャルルとリュシー』Charles et Lucie 
[1979年/フランス/ビスタ/カラー/98分]
監督:ネリー・カプラン 原案:ジャン・シャポー 脚本:ネリー・カプラン、ジャン・シャポー、クロード・マコフスキー 撮影:ジルベール・サンドス 音楽:ピエール・ペレ 製作:ジャン・シャポー、クロード・マコフスキー 出演:ダニエル・チェカルディ、ジネット・ガルサン、ジョルジュ・クレース、ネリー・カプランほか

シャルルとリュシーの年老いた夫婦は、それぞれ掃除人と無能な骨董品商として、慎ましく暮らしていた。しかしある日、南仏の豪邸を相続したとの知らせを受け、退屈な日常は一変していく。ふたりはさっそく南仏へ向かうが、目当ての豪邸はなかなか見つからず!? エリック・ロメールより数年早く”アレ”を画面に捉えた、スラップスティック・ロードムービー!カプランが占い師役で出演。国内劇場初公開。

『愛の喜びは』Plaisir d’amour
[1991年/フランス/ビスタ/カラー/106分]
監督:ネリー・カプラン 脚本:ネリー・カプラン、ジャン・シャポー 撮影:ジャン=フランソワ・ロビン 音楽:クロード・ボラン 製作:ジャン・シャポー、クロード・マコフスキー 出演:ピエール・アルディティ、フランソワーズ・ファビアン、ピエール・デュクス、ドミニク・ブラン、セシル・サンス・デ・アルバ、ハインツ・ベネント、ジャン=ジャック・モローほか

文学者ド・ビューラドールは、裕福な一族から家庭教師の仕事を得、南国の孤島へ招聘される。雇い主は妖艶な3人の女。ドー、その娘クロ、クロの娘ジョー。生徒はジョーの妹で13歳のフロだが、外国にいるらしい。やがて三世代の女たちは各々、この新任家庭教師を誘惑していく。そして、ド・ビューラドールは、まだ出会ってもいないフロに心を奪われて……。カプラン、最後の監督作品。国内劇場初公開。

ネリー・カプラン Nelly Kaplan

1931年4月11日、ブエノスアイレスに生まれる。ブエノスアイレス大学で経済学を学ぶも、映画への関心からパリへ飛び立ち、フィルムアーキビストの国際会議でアルゼンチン代表を務める。新聞記者としても活動した。1954年、映画監督のアベル・ガンスと出会い、『マジラマ/戦争と平和』(57 ※2025年のカンヌ国際映画祭「カンヌ・クラシックス」で上映)を共同監督する他、『ナポレオン/アウステルリッツの戦い』(60)の脚本・助監督としての参加など協力関係を深めた。以後、いくつかの短編映画作品を監督。ドキュメンタリー作品『Le regard Picasso(ピカソの視点)』(67)はヴェネツィア国際映画祭で上映された。1969年に長編劇映画第1作となる『海賊のフィアンセ』が公開。以降、『パパ・プティ・バトー』(71)、『シビルの部屋』(76、日本公開は77年)、『シャルルとリュシー』(79)と発表。1983年にはドキュメンタリー『アベル・ガンスと彼のナポレオン』を監督し、翌年のカンヌ映画祭・ある視点部門で上映された。1991年に長編劇映画第5作であり、最後の監督作となった『愛の喜びは』が公開。テレビ作品の脚本も多く手掛けた。1994年、ボストン美術館、シカゴ美術館、ワシントン・ナショナル・ギャラリーが、カプランのレトロスペクティヴを開催。2019年、ニューヨークのQuad Cinemaがカプランのレトロスペクティヴを開催し、『海賊のフィアンセ』公開 50年を記念したレストア版(米国プレミア)のほか7作品が上映され、その同時代性が<再発見>された。ペンネーム「ベレン(Belen)」でのシュルレアリスム小説の執筆など、著作多数。2020年11月12日、新型コロナウイルスに罹患し、死去。

男性向けの映画など存在しない。女性向けの映画など存在しない。
ただ映画が存在するだけだ。
人が「女性向けの映画」と言うとき、それは既に軽蔑的なのだ
──ネリー・カプラン、1969

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