ショート・パルス 5つの鼓動【3/20~】*短編集

今後の上映作品
[上映日程]2026年3月20日(金) 〜 *休映:未定

世界の才能が集結した、珠玉の短編映画を一挙上映

日本、アメリカ、ギリシャ、イギリス、イタリア……
現代映画をゆるがす全く新しい感性たちが、短い時間に託した映像のエッジ。
国もジャンルも越えて響き合う5つの作品が、見る者の身体と感覚を揺さぶる。
ひとつひとつの映像に映画の未来が鼓動している。

現代映画を牽引する監督たちによる短編映画5本をひとつに束ねた短編集『ショート・パルス 5つの鼓動』の公開決定。世界各地から選りすぐられた本企画は、短い上映時間に込められた強烈な映像表現が観る者の感覚を揺さぶる、刺激的なラインナップとなりました。『哀れなるものたち』や新作『ブゴニア』で世界の注目を集めるヨルゴス・ランティモスや、『関心領域』のジョナサン・グレイザー、『幸福なラザロ』のアリーチェ・ロルヴァケルと写真家・アーティストでも知られる『顔たち、ところどころ』のJRに加え、ロカルノ国際映画祭最優秀短編賞を受賞した新鋭・空音央が『まっすぐな首』を携えて参加。国内外の最前線を走るフィルムメーカーたちの最新作が一堂に会する、見逃せないプログラムとなっています。

作品はそれぞれが異なる形式・ジャンル・国から生まれながら、現代を生きる私たちの奥深くに直接届くような“衝動”を内包しています。空音央監督の『まっすぐな首』は、首の痛みに苦しむ女性が、夢と現実、過去と現在のあわいをさまよう姿を静かに描いた映像詩で、ロカルノ国際映画祭最優秀短編賞も受賞した話題の一作。ヨルゴス・ランティモスの『ニミック NIMIC』では、地下鉄での出会いをきっかけに、人生が少しずつ“模倣”されていく恐怖が、不条理かつ美しく展開されます。ジョナサン・グレイザーによる2作、『ザ・フォール THE FALL』と『ストラスブール 1518 STRASBOURG 1518』は、それぞれ異なる手法で観客の感覚に鋭く迫ります。『ザ・フォール THE FALL』は、フランシスコ・ゴヤの銅版画《理性の眠りは怪物を生む》に着想を得て生まれた、沈黙と仮面に覆われた不穏な世界。言葉のない映像が、観る者の内面に深く入り込みます。『ストラスブール 1518 STRASBOURG 1518』は、16世紀に実在した“踊りのペスト”を題材に、世界的ダンサーたちが織りなす身体の狂騒を、パンデミック下の孤立と重ね合わせて描き出します。そしてアリーチェ・ロルヴァケルとアーティスト JR が手がけた『都市の寓話 An Urban Allegory』は、プラトンの「洞窟の比喩」を現代の都市に重ね、ひとりの少年の“気づき”を繊細に描く意欲作です。劇中には、演出家役として映画監督レオス・カラックスの姿も。映像、音、身体、記憶──世界中の作家たちが、短いフォーマットの中に込めた「今、この時代」を切り取る強い鼓動。スクリーンで、ぜひその衝動を体感してください。

[上映作品]
『ショート・パルス 5つの鼓動』
[2019-2025/61分]
・空音央『まっすぐな首』(2025)
・ヨルゴス・ランティモス『ニミック NIMIC』(2019)
・ジョナサン・グレイザー『ザ・フォール THE FALL』(2020)『ストラスブール1518 STRASBOURG 1518』(2025)
・アリーチェ・ロルヴァケル&JR『都市の寓話 An Urban Allegory』(2024)

提供:JAIHO
配給:グッチーズ・フリースクール

[上映時間]
*準備中

『まっすぐな首』
[2025年/日本・中国/11分]
監督・脚本:空音央
原作:楢崎萌々恵
撮影:小田香
出演:安藤サクラ、北方こだち

悪夢から目覚めると、首に激しい痛みが走っていた。女はいつもの朝の支度をしようとするが、日常のささいな動作すら困難で、痛みは容赦なく彼女を蝕んでいく。断片的な記憶、悪夢の残響、そして“動く”という行為そのものとの闘いに引きずり込まれていく、シュルレアリスム的オデッセイ。

『ニミック NIMIC』
[2019年/ドイツ・アメリカ・イギリス/12分]
監督:ヨルゴス・ランティモス
脚本:エフティミス・フィリプ、ヨルゴス・ランティモス
撮影:ディエゴ・ガルシア
出演:マット・ディロン、ダフネ・パタキア

妻と3人の子供がいるチェロ奏者の男は、オーケストラのリハーサルの帰り、地下鉄の中で奇妙な女と遭遇する。その女は男の言動を真似して家族に溶け込み始め、男の居場所はなくなっていく。ヨルゴス・ランティモスが描く、静かで不気味な“乗っ取り”の寓意劇。

『ザ・フォール THE FALL』
[2020年/イギリス/7分]
監督・脚本:ジョナサン・グレイザー
撮影:トム・デベナム
出演:ジェームズ・アダムス、スチュアート・アンダーソン
©BBCFilms & AcademyFilms

フランシスコ・ゴヤ《理性の眠りは怪物を生む》に着想を得た、静かで不穏な短編。吊るされた男、仮面の群衆、息をひそめるような沈黙。秩序と暴力、崇拝と恐怖のあわいに、私たちは何を見るのか。『関心領域』のジョナサン・グレイザーが映像と音で放つ、言葉なき“落下”のビジョン。

『ストラスブール1518 STRASBOURG 1518』
[2025年/イギリス/10分]
監督・脚本:ジョナサン・グレイザー
撮影:ダリウス・コンジ
出演:アンドレイ・ベレジン、ボティス・セヴァ
©British Broadcasting Corporation and Academy Films 2020. All Rights Reserved

1518年、ストラスブールの街を突如襲った謎の現象。人々は踊り続け、倒れてもなお踊り、命を落とす者すらいた。「踊りのペスト」と呼ばれたその史実に着想を得て、現代を代表するダンサーたちと“隔離の中で”つくられたコラボレーション作品。

『都市の寓話 An Urban Allegory』
[2024年/フランス/21分]
監督・脚本:アリーチェ・ロルヴァケル & JR
撮影:ダリア・ダントニオ
出演:ナイム・エル・カルダウイ、リナ・クードリ、レオス・カラックス
© Ad Vitam Films / Social Animals / Arte France Cinéma / 2024

プラトンの『洞窟の比喩』では、彼はこう問いかける。もし囚人のひとりが鎖を解き、洞窟の外へ逃れたら、何が起こるのか? そしてもし、その囚人がジェイ、7歳の小さな男の子だったとしたら? アリーチェ・ロルヴァケルとアーティストJRが生み出す、夢と現実のあわいに浮かぶ静かな映像詩。

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