ぼくたちの哲学教室 *「週末こども映画館」対象作品/うえだ子どもシネマクラブ上映作品

過去の上映作品
[上映日程]7/29~8/18(休映:7/31、8/7、11、15)

“ やられたら、やりかえす? それでいいの? ”

「平和の壁」に分断された街、北アイルランド・ベルファスト。
不安定で不透明な世界を生きる子どもたちとケヴィン校長の「対話」の授業。

[INTRODUCTION]
人生は正解のない問いの連続
考えて、考えて、歩む

北アイルランド、ベルファストにあるホーリークロス男子小学校。ここでは「哲学」が主要科目になっている。エルヴィス・プレスリーを愛し、威厳と愛嬌を兼ね備えたケヴィン校長は言う。「どんな意見にも価値がある」と。彼の教えのもと、子どもたちは異なる立場の意見に耳を傾けながら、自らの思考を整理し、言葉にしていく。授業に集中できない子や、喧嘩を繰り返す子には、先生たちが常に共感を示し、さりげなく対話を持ちかける。自らの内にある不安や怒り、衝動に気づき、コントロールすることが、生徒たちの身を守る何よりの武器となるとケヴィン校長は知っている。かつて暴力で問題解決を図ってきた後悔と挫折から、新たな憎しみの連鎖を生み出さないために、彼が導き出した1つの答えが哲学の授業なのだ。

世界を魅了する!
北アイルランド版『ぼくの好きな先生』

北アイルランド紛争によりプロテスタントとカトリックの対立が長く続いたベルファストの街には「平和の壁」と呼ばれる分離壁が存在する。1998年のベルファスト合意以降、大まかには平和が維持されているが、一部の武装化した組織が今なお存在し、若者の勧誘に余念がない。争いの記憶は薄れやすく、平和を維持するのは簡単ではない。その困難はケヴィン校長と生徒たちの対話の端々にも現れる。宗教的、政治的対立の記憶と分断が残る街で、哲学的思考と対話による問題解決を探るケヴィン校長の大いなる挑戦を映画化したのは、アイルランドで最も有名なドキュメンタリー作家のナーサ・ニ・キアナンと、ベルファスト出身のデクラン・マッグラの二人。およそ2年に及ぶ撮影期間中にパンデミックが起こり、インターネット上のトラブルという新たな問題が表面化するなど、子どもをめぐる環境の変化も捉えている。ケヴィン校長と生徒たちによる微笑ましくも厳粛な対話がニコラ・フィリベールの『ぼくの好きな先生』を彷彿とさせ、国内外の映画祭で多くの賞を受賞した注目作!

『ぼくたちの哲学教室』
[2021年/アイルランド・イギリス・ベルギー・フランス/英語/16:9/5.1ch/102分]
監督:ナーサ・ニ・キアナン、デクラン・マッグラ 
出演:ケヴィン・マカリーヴィーとホーリークロス男子小学校の子どもたち
原題:Young Plato
日本語字幕:吉田ひなこ/字幕監修:西山渓
後援:駐日アイルランド大使館/ブリティッシュ・カウンシル カトリック中央協議会 広報推薦
配給:doodler
© Soilsiú Films, Aisling Productions, Clin d’oeil films, Zadig Productions,MMXXI

[鑑賞料金]
「週末こども映画館」対象作品につき、お子様同伴の大人1名1,200円/その他通常通り

[上映時間]

[公式サイト]
youngplato.jp

週末こども映画館について

▼「うえだ子どもシネマクラブ」についてはこちらから
uedakodomocinema.localinfo.jp

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