i-新聞記者ドキュメント-【4/11~19】

今後の上映作品
[上映日程]4/11~19(休映:4/13)
*4月11日に予定していた舞台挨拶は、急拡大をみせる新型コロナウィルス等感染症予防の観点から中止を決定致しました

“ 映画『新聞記者』は序章にすぎなかった── ”

「フィクション」を越えた衝撃の「リアル」!
 今、あなたに問う。

[解説]
映画『新聞記者』の原案者としても話題を集めた東京新聞社会部記者・望月衣塑子を追った社会派ドキュメンタリー。オウム真理教を題材にした『A』『A2』、佐村河内守を題材にした『FAKE』などを手がけた森達也監督が、新聞記者としての取材活動を展開する望月の姿を通して、日本の報道の問題点、日本の社会全体が抱えている同調圧力や忖度の実態に肉迫していく。2019年・第32回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門に出品され、同部門の作品賞を受賞した。


望月衣塑子記者の名前を、あなたはいつ知っただろうか。官房長官の記者会見で質問を重ねる女性記者。同じ質問を何度もするなと官邸スタッフに咎められたとき、「納得できる答えをいただいていないので繰り返しています」と彼女は即答した。とても当たり前のこと。でもその当り前の言葉が、ずっと僕の頭から離れない。
この国のメディアはおかしい。ジャーナリズムが機能していない。そんな言葉を日常的に見聞きするようになってから、もう何年が過ぎただろう。いや見聞きするだけではない。僕自身も頻繁に言ったり書いたりしている。
かつてテレビ・ディレクターだった。その後に映画監督が肩書に加わった。それから活字も仕事の領域になった。いわば僕のこれまでの人生は、常にメディアと共にあった。そのうえで断言する。確かに今のメディアはおかしい。ジャーナリズムが機能していない。
あなたが右だろうが左だろうが関係ない。保守とリベラルも分けるつもりはない。メディアとジャーナリズムは、誰にとっても大切な存在であるはずだ。だから撮る。撮りながら考える。望月記者はなぜこれほどに目立つのか。周囲と違うのか。言葉が残るのか。特異点になってしまうのか。
撮りながら悩む。考える。だから観ながらあなたにも考えてほしい。悩んでほしい。きっと最後には、あるべきメディアとジャーナリズムの姿が見えてくるはずだ。
──森達也


[本編に描かれる事件概要]

●辺野古基地移設問題
辺野古の新基地建設のために投入する土砂について、沖縄防衛局は、2013年、「赤土等の細かい土砂の割合を概ね10%前後にする」と、県と約束し、埋め立ての承認を得ていたが、現在、大量の赤土が混じった土砂を埋め立てに使っている疑いが生じている。水に溶けるとヘドロ状になる赤土は、ここに生息するジュゴンやサンゴなどの自然環境に強い悪影響を及ぼすことが懸念されている。

●伊藤詩織 準強姦事件
2017年10月、伊藤詩織さんは山口敬之元TBSワシントン支局長から性的暴行を受けたことと、逮捕直前に準強姦容疑の逮捕状の執行が取り止めになったことを記者会見で告発した。執行停止を決裁した中村格刑事部長は、菅義偉内閣官房長官の秘書官を努め、官邸とはきわめて近い。さらに伊藤詩織さんの告発後に山口元支局長が、安倍首相最側近である北村滋内閣情報官に事件について相談していた疑惑を(断定していいか?微妙かなと)、週刊新潮がスクープした。

●森友問題
2016年6月、学校法人「森友学園」に大阪府豊中市の国有地が払い下げられた。土地の評価額は9億5600万円だったが、近畿財務局が決定した払い下げ価格は1億3400万円。8億も下げた理由が不明瞭なうえ、森友学園の籠池泰典元理事長夫妻が近畿財務局や財務省との交渉時に安倍昭惠首相夫人との交流を強調していたことなども判明した。さらにその後、財務省理財局が、国会に提出した国有地払い下げの経緯を記した文書から安倍首相や昭恵夫人と籠池夫妻や森友学園との関係などが書かれた記述を削除していたことも判明。佐川宣寿理財局長(当時)は、森友学園と近畿財務局の交渉記録などについて「残っていない」と国会で答弁していたが、その後、交渉記録も判明、国会に提出し、改ざんの調査報告書も公表した。

●加計学園問題
学校法人「加計学園」は2017年、52年間どこの大学にも認められていなかった獣医学部を新設する「国家戦略特区」の事業者に選定された。しかし愛媛県が作成した「備忘録」には、首相秘書官から『本件は首相案件』と言われたなどと記されていたため、学園の加計孝太郎理事長を「腹心の友」呼ぶ安倍首相の関与が疑われた。報道を受けて菅義偉官房長官は、「怪文書みたいな文書」と内容を否定したが、審査当時に文科省事務次官だった前川喜平は、「極めて薄弱な根拠の下で規制緩和が行われた。『総理の意向』と書かれた文書をこの目で見た」と文書の存在を認めた。他の現役文科省職員の証言も相次いで報じられ、文科省は再調査を決定、一連の文書14通の存在が確認されたと発表した。国会で安倍首相は権力の私物化を批判され、その後も、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が学園関係者と官邸で面会していたこと、学園側が加計理事長と安倍首相が面会したと書いた文書を愛媛県に提出(学園は発覚後に虚偽を書いてしまったと陳謝)していた事実も次々に発覚したが、2019年4月、加計学園獣医学部は予定どおり開学した。


『i-新聞記者ドキュメント-』
[2019年/日本/カラー/111分]
監督:森達也 
企画・製作:河村光庸 
エグゼクティヴ・プロデューサー:河村光庸 
プロデューサー:飯田雅裕、石山成人 
アソシエイト・プロデューサー:塩沢葉子、上尾歩
監督補:小松原茂幸 
撮影:小松原茂幸、森達也 
編集:鈴尾啓太
出演:望月衣塑子
音楽:MARTIN(OAU/JOHNSONS MOTORCAR)
エンディングテーマ(主題歌):「i」 作曲.編曲:MARTIN
制作・配給:スターサンズ 
©2019「i –新聞記者ドキュメント-」 

◎公式サイト:i-shimbunkisha.jp

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