魂のまなざし

過去の上映作品
[上映日程]8/27~9/9(休映:8/29、9/5)

モダニズムを代表する芸術家の一人として
近年世界的評価の著しいフィンランドの国民的画家
ヘレン・シャルフベック
ひたむきに真実を求め続けた彼女の
最後のそして終生の愛と友情

[INTRODUCTION]
近年世界的に注目を浴びるフィンランドの国民的画家ヘレン・シャルフベックの、画業と人生を決定づけた1915年から1923年の時代を描いた映画です。シャルフベックは、ロシア帝国の支配下にあったフィンランドに生まれ、祖国の独立と内戦を経て封建的な世界が崩壊していく過程と歩調を合わせるように、画家として、女性として、一人の人間として自律的に生きていきます。狂おしい愛に打ちのめされ生涯の友情を得る中で、自分自身と身の回りの存在を凝視し、その本質を描きだす手法をひたすら追求しました。抑圧的な母親や男性社会に臆せず、栄光よりも内から湧き出る情熱に従いました。どん底にあってもやがて立ち上がって背筋を伸ばし歩んでいく。その凛としたシャルフベックの姿を、北欧の美しい自然とともにとらえ本国で大ヒットした珠玉作です。

[STORY]
1915年、ヘレン・シャルフベックは、いわば忘れられた画家であり、フィンランドの田舎で高齢の母と一緒に暮らしていた。最後の個展から何年もたっていたが、ヘレンは、栄光のためではなく内から湧き出す情熱のためだけに描き続けていた。そこへ画商のヨースタ・ステンマンが訪ねてきて、小さなあばら家にあふれていた159枚の絵を発見した。その圧倒的な才能に驚嘆した彼は、首都ヘルシンキでの大規模な個展開催を決意する。しかし、ヘレンにとって真の転機は、ヨースタが、エイナル・ロイターを彼女に紹介した時に訪れた。森林保護官でアマチュア画家でもあった青年エイナルは、ヘレンと作品の熱狂的な崇拝者というだけにとどまらず、彼女にとってかけがえのない友人そして愛の対象となる。

ヘレン・シャルフベック Helene Schjerfbeck(1862年7月10日-1946年1月23日)

フィンランドのモダニズム画家。そのスタイルは長い生涯において大きく変化する。アカデミックな写実主義のややメランコリックな作品からスタートし、最後は、絵具そのものと不可解な描写が完璧にバランスを保つほぼ抽象的なイメージに到達した。彼女の誕生日7月10日はフィンランドにおいて絵画芸術を祝う国民の日に制定されている。

『魂のまなざし』
[2020年/フィンランド・エストニア/122分]
監督:アンティ・ヨキネン
出演:ラウラ・ビルン ヨハンネス・ホロパイネン クリスタ・コソネン エーロ・アホ ピルッコ・サイシオ ヤルッコ・ラフティ
字幕:林かんな
原題:HELENE
配給:オンリー・ハーツ
(C)Finland Cinematic

[上映時間]

[公式サイト]
helene.onlyhearts.co.jp

ピックアップ記事

関連記事一覧

Facebook