銃弾と正義【9/5~】

今後の上映作品
[上映日程]2025年9月5日(金)〜 *休映:未定

捜査現場での〈特例射殺〉(エンカウンター)は果たして正義の鉄槌か———

“狩人”の異名を持つ警視と、人権擁護派の判事が火花を散らす社会派アクション

[INTRODUCTION]
『ムトゥ 踊るマハラジャ』(1995年)により旋風を巻き起こし、第一次インド映画ブームの立役者となったラジニカーント。大ヒット作『ジェイラー』(2023年)に続く本作は、カースト差別問題を大胆な切り口で描いた『ジャイ・ビーム – 万歳ビームラーオ』(2021年)で高い評価を得た新進監督T・J・ニャーナヴェールと組み、警察内部で行われる特例射撃〈エンカウンター〉をテーマとした警察ドラマだ。ヒンディー語映画界の大俳優アミターブ・バッチャンが、ラジニカーント演じる警視の行動に疑問を呈する法律専門家として出演。インドを代表する2大俳優、“スーパースター”ラジニカーントと、“ビッグB”アミターブ・バッチャンのメガ・コラボレーションも話題となり、公開年タミル語作品3位のヒットとなった。
しかし本作のスケールの大きさは興行収入だけではない。ヒンディー語映画界の頂点にいるだけでなくインド映画全体の長老ともいえるアミターブ・バッチャンとラジニカーントとの共演が、ヒンディー語作品『タイガー・炎の3兄弟』(1991年)以来32年ぶりに実現したことは事件と言ってよく、しかも本作がアミターブ・バッチャンにとって81歳(本国公開時点)でのタミル語映画デビューとなった。
他にも『バーフバリ』2部作(2015/17年)のラーナー・ダッグバーティや『ヴィクラム』(2022年)のファハド・ファーシルなど実力派俳優たちがもり立てる本作、警察官が行使する暴力に正面から疑義を突きつける、メッセージ志向の硬派な面を持ち、見ごたえ充分なものとなっている。

[STORY]
インド最南端のカンニヤクマリ県で勤務するアディヤン警視は、凶悪犯罪の捜査にあたり抵抗し反撃してくる犯罪者を迎え撃ち、その場で仕留めることをしばしば行い、“狩人”の異名をとる名物警察官。彼はある時、女性教師のレイプ殺人事件を知る。彼女は以前、教育現場をまきこんだ薬物汚染についてアディヤンに通報していた。女性教師殺人事件の特捜チームに参加したアディヤンは、犯人と思われる若い男の追跡を始める。一方、人権擁護委員会のサティヤデーヴはアディヤンの捜査手法を強い危機感をもって注視していた。2人はこの事件の捜査に関して正面から対決するが、やがてこの事件と、同時期に起きていた別の社会問題とのつながりが明らかとなっていく──。

『銃弾と正義』
[2024年/インド/タミル語/161分]
出演:ラジニカーント、アミターブ・バッチャン、ファハド・ファーシル、ラーナー・ダッグバーティ、マンジュ・ワーリヤル、リティカー・シン、ドゥシャーラー・ヴィジャヤン、キショールほか
監督:T・J・ニャーナヴェール
脚本:T・J・ニャーナヴェール、B・キルッティカー
撮影:S・R・カディル
音楽:アニルド
編集:フィローミン・ラージ
製作会社:ライカ・プロダクションズ
原題:Vettaiyan
配給:SPACEBOX
宣伝:フルモテルモ
©Lyca Productions

[上映時間]
*準備中

[公式サイト]
spaceboxjapan.jp/vettaiyan

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