Albert Lamorisse (1922年1月13日-1970年6月2日)
フランス、パリ生まれ。IDHEC(高等映画学院)の聴講生となり、写真家としても活躍。47年、短篇ドキュメンタリー“Djerba(ジェルバ)”で映像作家としてデビュー。49年に、同じジェルバ島で撮影された劇映画第1作『小さなロバ、ビム』を監督する。詩人ジャック・プレヴェールに見出され、新たにプレヴェールがナレーションを加え、51年公開された。
53年に劇映画第2作『白い馬』を監督し、カンヌ国際映画祭短編グランプリ(最高賞)を始め数々の賞を獲得する。56年『赤い風船』にもカンヌ国際映画祭短編パルム・ドール(最高賞)、アカデミー賞®脚本賞を始め映画賞を多数受賞。アルベール・ラモリスの名声は世界に広がり、多くのファンが生まれた。
60年、ヘリコプターに耐震装置をつけた「ヘリヴィジョン」を発明し、長編劇映画第1作となる『素晴らしい風船旅行』を監督する。『赤い風船』と同様に息子のパスカルをふたたび主演にし、フランス全土を横断し撮影した。65年、時計泥棒の青年が、天使のように空を飛ぶロマンティックなファンタジー『フィフィ大空をゆく』を監督、「ヘリヴィジョン」が活躍した。
1970年、ドキュメンタリー“Le vent des amoureux(恋人たちの風)”の撮影のため、イランのテヘラン郊外をヘリコプターで飛行中に事故に遭い、湖に落下し、48歳で死去する。世界中でその若すぎる死が惜しまれた。“恋人たちの風”はアルベールの製作ノートに基づいて未亡人が完成させて、78年に公開された。