ヤンヤン 夏の想い出

過去の上映作品

[上映日程]8/21~22、28~29、9/4~5 (土日限定特別上映)
*8月22日(日)13時15分からの回の上映後、生前のエドワード・ヤン監督とも親交があり、台湾ニューシネマ作品を日本に紹介し普及への道を開いた、字幕翻訳者でノンフィクション作家の田村志津枝さんによるアフタートークがあります

この映画は人生における1+2と同じくらいに、とてもシンプルである。私はこの映画を見終わった観客が、まるでただの友達と一緒にいたかのような気分を味わっていて欲しいと思う。もし彼らが、「一人の映画監督」に出会ったような印象を持って映画を見終わったとしたら、私はこの映画は失敗作であったと思う。
──エドワード・ヤン 2000年4月9日、台北にて

[解説]
『光陰的故事』(1982)でデビュー、『台北ストーリー』(1985)、『恐怖分子』(1986)、そして『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』(1991)と、数々の名作を撮り続けたエドワード・ヤン監督。2007年に短すぎるその生涯を閉じる前、残念ながら最後の完成作となってしまったのが、『ヤンヤン 夏の想い出』(2000)です。台北と東京を舞台に、反射する夜の光と都市の孤独を、すれ違う時間と精一杯の親密さを、とても些細で、しかし限りなく大きな人生の出来事を「人の後ろ姿ばかりカメラで撮る」少年ヤンヤンとともに見つめた本作は、2000年の第53回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。BBCやニューヨーク・タイムズが選ぶ「21世紀の名作」ベスト10に選出、グー・シャオガン(『春江水暖〜しゅんこうすいだん』)、オリヴィエ・アサイヤス(『冬時間のパリ』)、アリ・アスター(『ミッドサマー』)、スーザン・ソンタグらがフェイヴァリットとして名を挙げ、なにより世界中の人々から愛された傑作です。公開から20年、今もかわらぬみずみずしさと、今だからこそ胸に沁みる風景を、貴重な35mmフィルム上映でご覧ください。

[あらすじ]
台北の典型的な中産階級の家族、NJとその妻ミンミンと二人の子供達は、ミンミンの年老いた母親とアパートに同居している。40代中盤にさしかかったNJが共同経営者を務めるコンピューター会社は、今年こそ大きな利益をあげたものの、来年度は方針の変更をしなければ、すぐに倒産してしまいそうな状態だった。NJは日本の革新的なゲームソフトのデザイナー、大田と提携することを提案する。ところが、ミンミンの兄弟、アディが結婚する日、一家にトラブルが起こり始める。結婚式の日、ミンミンの母親が心臓発作で倒れ、昏睡状態のまま病院に担ぎ込まれ、二度と回復しないかもしれないと宣告される。また、同じ日、NJが、今やアメリカ人の妻となった初恋の人、シェリーに20年ぶりに偶然出くわしてしまう。

第53回カンヌ映画祭監督賞受賞作品
『ヤンヤン 夏の想い出』
[2000年/台湾・日本/35ミリ/カラー/173分]
監督・脚本:エドワード・ヤン
出演:ウー・ニェンチェン、エレン・ジン、イッセー尾形、ジョナサン・チャン、ケリー・リー
原題:Yi Yi: A One and a Two…
英題:“a one & a two…” / 中国語原題:“YI YI”   
配給:バサラ・ピクチャーズ  
© 1 + 2 Seisaku Iinkai

[受賞歴]
第53回カンヌ映画祭 監督賞受賞
第26回L.A.批評家協会賞 外国語映画賞受賞
第66回N.Y.批評家協会賞 外国語映画賞受賞
第35回全米映画批評家協会賞 作品賞受賞
その他、多数

◎鑑賞料金:一律 ¥1,600(映劇特別会員及び22歳以下のお客様は ¥1,200)
*特別興行のため、その他各種割引サービスの一切が適用外となります。また、フィルムの状態によっては、映像と音声にお見苦しい箇所がございます。あらかじめご了承ください。

映画『ヤンヤン 夏の想い出』アフタートーク付き上映開催のお知らせ。

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