重力の光 : 祈りの記録篇

過去の上映作品
[上映日程]11/19~25(休映:11/21)

生きているだけで、重力に引っ張られて下へ沈んでしまいそうな気持ちになるけれど、
祈ることで一瞬だけ重力から解放されてふわりと浮かぶことができる——— 

北九州にある困窮者支援をするキリスト教会に集う人々と聖書劇を作る日々を記録した実験的なドキュメンタリー

[INTRODUCTION]
元極道、元ホームレス、虐待被害者、生きる意味に悩む人……困窮者支援をする北九州のキリスト教会に集う、傷ついた愛すべき「罪人」たち。
彼らが演じるキリストの受難劇と、彼らの歩んできた苦難と現在の物語を交差させたドキュメンタリー。

困窮者支援を行うNPO法人抱樸(ほうぼく)の奥田知志が牧師を務める福岡県北九州の東八幡キリスト教会には、様々なバックグラウンドの人々が集まっている。フィリピンで戦争を経験した人、5回の服役後極道から足を洗うも世間につまはじきにされた人、妻と子供が出ていき、自暴自棄になって多額の借金を背負った人、路上生活をしながらも食える程度の稼ぎを得ていたが、時代の流れの中でそれすらままならなくなった人、親や周りの大人たちに殺すぞと毎日言われ続けた人、生きるのが苦しく、「早くいなくなりたい」と願っていた人……本作は、教会に集う傷ついた愛すべき罪人である9人が演じるイエス・キリストの十字架と復活を描いた受難劇と、彼らが歩んできた苦難と現在の物語、礼拝の模様や支援活動、それぞれの日常を交差させた実験的なドキュメンタリー映画である。

「生きること」という重力から解放される瞬間を祝福する──
人間の「生」の姿に迫りながら、フィクションとドキュメンタリーの間でそっと光を指し示す。これまで愛、ジェンダー、個人史と社会を主なテーマに映像制作をしてきた石原海のあらたなる挑戦。

監督は、ロッテルダム国際映画祭招待作品『ガーデンアパート』、英BBCテレビ放映作品『狂気の管理人』など、アートと映像の領域を横断して様々なヴィデオ作品を手がける石原海。
北九州に移住後、東八幡キリスト教会に通うようになった石原は、そこに集う人々と作品を作ることにした。フランスの思想家シモーヌ・ヴェイユの『重力と恩寵』から影響を受け、「祈ることで一瞬だけ重力から解放されてふわりと浮かぶことができる、その瞬間を祝福するように」キリストの受難劇と彼らの人生を織り交ぜ、人間の「生」の姿に迫りながら、フィクションとドキュメンタリーの間でそっと光を指し示すような挑戦的な作品が完成した。

『重力の光 : 祈りの記録篇』
[2022年/日本/16:9/ステレオ/72分]
監督:石原海
出演:菊川清志、森伸二、西原宣幸、村上かんな、下別府為治、奥田伴子、川内雅代、藤田信子、石橋福音、奥田知志
配給:「重力の光」制作運営委員会
©2022 Gravity and Radiance

[上映時間]

[公式サイト]
gravity-and-radiance.com

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