白骨街道 ACT1

過去の上映作品


[上映日程]4/16~22(休映:4/18)
*上映による収益の一部と募金箱への協力金は、ミャンマー市民を支援する活動に寄付させて頂きます。

山深きインドとミャンマーの国境地帯。
日本兵の”骨”を発掘するため、
今日も彼らは車を走らせる。

[解説]
本作は、昨年、来日したベトナム人労働者を描いた話題作『海辺の彼女たち』(2020/日=ベトナム)で、新藤兼人賞金賞、TAMA映画賞最優秀新進監督賞はじめ多数の映画賞を受賞した藤元明緒監督の新作短編。
かつてビルマと呼ばれていた、ミャンマー。映画の舞台となる北西部のチン州もまた、第二次世界大戦のビルマ戦線の舞台の一つだ。1944年3月、日本軍はこの地で“史上最も無謀な作戦”とされる「インパール作戦」を決行、約9万人の兵士を投入した。その結果、多くの日本兵が飢えやマラリアなどで命を落とし、死体が積み重なっていくその退却路は「白骨街道」と呼ばれた。現地には今も、かつての日本兵の遺骨と遺留品が数多く残されている。2013年、独立後に長く続いた内戦が停戦に至ったことによりチン州における外国人の立入制限が解除され、それに伴い、日本側と連携した戦没者の遺骨収集事業が始まった。以来、現地に住む少数民族ゾミ族の人々が中心となり、遺骨および遺品の発掘作業をおこなっている。
2019年1月、藤元監督を始めとする制作チーム5名は、今では軍のクーデターの影響により撮影することが困難なチン州に滞在し、第二次世界大戦の体験者を取材。彼らの視点から語られる戦争体験を知る。ゾミ族の一団に同行するなかで、彼らに出演を打診し、取材で得た”記憶”や”声”を込めたフィクションとして本作を撮影した。なお、『白骨街道』は今後長編化を視野に入れたシリーズを構想しており、本作はその第一弾となる。

[あらすじ]
ミャンマー北西部のチン州。少数民族ゾミ族の一団が、日本兵の遺骨を発掘するため、かつて第二次世界大戦の戦場だった場所に向かう。鍬を振るう若者たちの手によって地表から立ちのぼるのは、かつての争いの記憶。彼らの仕事を通じて見つめる私たちの“戦後”。

『白骨街道 ACT1』
[2020年/日本=ミャンマー/日本語・英語字幕/16分]
脚本・監督・編集:藤元明緒
撮影:岸建太朗
録音:弥栄裕樹
プロデューサー:渡邉一孝、キタガワユウキ
英題:Bleached Bones Avenue ACT1
© E.x.N K.K.

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