わたしはダフネ *「うえだ子どもシネマクラブ」上映作品

過去の上映作品
[上映日程]9/25~10/8(休映:9/27、10/4)

“ あなたとなら、信じられる。世界はやさしさに満ちている、と。”

ある朝、突然母が逝った。
残ったのは悲観論者の父と、日々の暮らしを愛する娘。
この悲しみ、ふたりならきっと乗り越えられる…。
ベルリンを温かく包み込んだ、イタリアのちいさな家族の物語。

[解説]
ダフネが教えてくれる。
大事なのは、自分を好きになること。人を信じること。

ダフネは快活で社交的なダウン症の女性。スーパーで働きながら、母マリア、父ルイジと平穏に暮らしていた。しかしマリアに突然の死が訪れ生活が一変。年老いたルイジは自分が死んだら娘が独り残されてしまう、と不安に苛まれてふさぎ込んでしまう。ある日、ダフネは、母の生まれた村を訪れてみようと父に提案。その旅は、愛する人の死を乗り越え、お互いを理解し合うための、かけがえのないものになっていく…。

ベルリン国際映画祭公式上映後、満場の拍手!
ダフネ役 カロリーナが観客を魅了!

監督はデビュー作『Mar nero』(‘08)がロカルノ国際映画祭で3部門を受賞したフェデリコ・ボンディ。長編第2作にあたる本作はベルリン国際映画祭パノラマ部門に出品され国際批評家連盟賞を受賞。主演ダフネに扮するのは、監督がSNS上で見出したカロリーナ・ラスパンティ。自伝を出版するなど創作活動はしていたものの、女優には初挑戦。チャーミングでシニカルなその自然体の演技に、観客は瞬く間に魅了された。

静謐な風景の中を往く、父と娘。
軽やかなユーモアに彩られた、トスカーナの旅。

母の生まれた村を訪ねるため、ダフネと父はトスカーナへ向かう。宿屋の夫婦、若い森林警備隊員たち…、ちいさな出会いと別れを繰り返しながら、その旅は愛する家族の死を乗り越え、互いを理解し合う、かけがえのないものになっていく…。ささやかな日常にこそ真実があり、与え合い赦し合うことが幸せへの道なのだと教えてくれる、新たなる珠玉のイタリア映画が誕生した。

[あらすじ]
夏の終わり、父のルイジと母のマリアと三人で休暇を過ごしたダフネ。しかし、楽しいバカンスが一転、帰り支度の最中に突然マリアが倒れてしまう。すぐに病院に運ばれるが治療の甲斐なく、帰らぬ人に……。あまりに唐突すぎる母の死に、ダフネは泣き叫び、感情を露にする。ルイジはそんな彼女を心配し、必死に落ち着かせようとするが、ダフネは辛く当たってしまう。マリアの葬儀が終わり、普段の生活へと戻る二人。ダフネは、元来の明るさと、勤務先のスーパーマーケットの同僚や友人の支えによって、少しずつ日常を取り戻していく。一方、気丈にふるまっているようにみえたルイジは、喪失感と不安で押し潰されそうになっていた。一家の精神的支柱であったマリアがいなくなってしまった今、ダフネと二人だけで、どう生活していけばいいのか。そんな父の異変に気付いたダフネはある提案をする。それは、母の故郷コルニオーロへ歩いて向かう、ことだった……。

『わたしはダフネ』
[2019年/イタリア/イタリア語/シネマスコープ/94分] 
監督・脚本:フェデリコ・ボンディ
出演:カロリーナ・ラスパンティ、アントニオ・ピオヴァネッリ、ステファニア・カッシーニ、アンジェラ・マグニ、ガブリエレ・スピネッリ、フランチェスカ・ラビ
原題:DAFNE
字幕翻訳:関口英子 
配給:ザジフィルムズ
後援:公益財団法人日本ダウン症協会
(c) 2019, Vivo film – tutti i diritti riservati

◎公式サイト:zaziefilms.com/dafne

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