オーファンズ・ブルース

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“ 永遠の夏に、彼らは光を呼吸する。”

忘却の予感と共に、旅路をゆく女。
誰かをひたむきに思い続ける彼らの姿を映し出した “希望” のロードムービー

[解説]
失われゆく記憶に苦悩しながら幼なじみを探す女性の旅路を描き、第40回ぴあフィルムフェスティバルにてグランプリ・ひかりTV賞を獲得後、なら国際映画祭学生部門NARA-waveではゴールデンKOJIKA賞と観客賞をダブル受賞など、数々の映画祭を席巻した工藤梨穂の劇場デビュー作。

[あらすじ]
夏が永遠のように続く世界で生きるエマ。最近、物忘れがひどい彼女はノートを手放さず、家にもあらゆるメモを貼っている。そんなある日、彼女の元に、孤児院時代の幼馴染であり現在行方不明のヤンから象の絵が届く。エマはその消印を手掛かりに彼を探す旅に出た。道中で彼女は、ヤンと同様に幼馴染であったバンに邂逅し、その恋人であるユリとも知り合う。タヒチへ高飛びする計画が失敗した彼らは、ずるずるとエマの旅についていくこととなる。その一方で、エマはヤンへの思いを募らせ、また自らの記憶の喪失が加速していることを恐れ始めていた…。

『オーファンズ・ブルース』
[2018年/日本/カラー/89分]
出演:村上由規乃、上川拓郎、辻凪子、佐々木詩音、窪瀬環、吉井優
監督・脚本・編集:工藤梨穂
配給・宣伝:アルミード

公式サイト: orphansblues.com


◎著名人コメント

「さすらいの青春」は死語だが、その実態であるエゴは永遠に美しい。
その永遠に『オーファンズ・ブルース』は不可能な1ページを書き加えた。
──青山真治(映画監督)

俳優たちの何気ない小さな仕草の積み重ねだけで、約90分の時間をぐいぐい引っ張る工藤監督の才能に感服!
──暉峻創三(映画批評家)

主人公たちは成長ホルモンを自我の強化に注ぎ込んだ結果、みんな童顔のまま大人になってしまったようだ。その姿があまりに美しくて目がクラクラしてしまいました。映画祭の審査員なんて本当は誰もやりたくないんです、でも引き受けてしまうんです。なぜなら『オーファンズ・ブルース』みたいなすごい映画に誰よりも早く出会えるから。
──冨永昌敬(映画監督)

映画界の素晴らしい未来への希望がここにある。この作品に関わった全ての方々に、心からの賞賛を送りたい。
──永瀬正敏(俳優)

記憶が長くはもたないらしい村上由規乃を追いかけていく前半20分を見るだけで、「新しい日本映画」というフレーズは、このチームにこそふさわしい言葉だと思わされるはず。必見です。
──安川有果(映画監督)

剥き出しで痛々しくも優しい愛のカタチをスケッチしたせつない映画だった。
独自の映画センスは私の心を射抜き、いつか見た懐かしい場所に連れて行ってくれた。
──行定勲(映画監督)

エマは探す。確かにあったものを。
その旅路は、謎に満ち、その謎を説明されることはない。
だからこそ、我々は感じる。全てを超えて確かにあるものを。
この映画は、かつてない発見の旅を我々に提示し、
PFFの審査員たちを震わせた。
──荒木啓子(PFF総合ディレクター)

画面に対するおおらかで瑞々しい野望を、
何とかしてただこのまま受け止めたいと思って最後まで観ました。
──柴田聡子(シンガー・ソングライター)

なにはともあれ、出ている人間たちの顔や佇まいがいい。ひさしぶりに映画で「肌」をみた。
そう簡単にこんな「強靭な肌」は映らない。夏の強い日差しに焼かれ続け、汗や涙が垂れ流れ、
ペンで文字を殴り書きされ、醜く傷つけられる、頬や額や腕や指先や首筋の「肌」が、
にもかかわらず終始ピンと張りつめ切っている。
様々な光や炎に照らされるその緊迫した肌理をみつめているうちにあっという間に終わった。
痛みまくっているはずなのになお、いやそれゆえに美しい、そんな肌の強さがしかと記録されている。
この映画も失敗や間違いの傷跡だらけと言えるかもしれず、その傷跡が見る人を惑わせることもあるかもしれないが、
そんなこと御構いなしに凛としようとしている。『もののけ姫』のサンより『オーファンズ・ブルース』の村上由規乃だ。
──三宅唱(映画監督)

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